今回は最近世間をにぎわせている、“痴漢えん罪”について考えてみたいと思います。
と言ってしまうと男性向けの記事にも思えるかもしれませんが、女性の皆さんも自分の彼氏や家族が帰りの満員電車で事件に巻き込まれる可能性はありますので他人事ではないですよ。
なので女性の皆さんにもぜひ読んでもらいたいです。
例えば先月こんな事件がありましたが、こういう事件が続くと男性は怖くて電車にも乗れなくなりますね。。。
平井駅 痴漢冤罪騒ぎで電車遅延→無罪の男性の逮捕に乗客が猛抗議! 東京都のJR総武線の平井駅で痴漢の冤罪騒ぎが発生した為に電車が大幅に遅延! その理由は中国人女性がつり革持ってスマホを弄っていた男性に痴漢だと騒ぎだし暴力も振るう。 警察が来て周りの乗客が無実だと証言しても逮捕、連行した事に対して炎上中!
つり革を持ってスマホをいじっていても疑われるという話を聞くと逮捕されて連行されるというのは私なんかも他人事ではなくなって来ます。
今回の騒動の怖さは、男性であれば誰でも疑われる可能性があり、最悪逮捕されて職場からも解雇される恐れがあるという点です。
日本の刑事訴訟のシステムだと逮捕されるとまず警察に48時間勾留されます。で、その後24時間以内に検察に送られて最悪の場合20日間勾留されます。合計で23日間も拘束されてしまったら仮に無罪となったとしてもたいていの男性は職を失って路頭に迷いますよね。
それは女性にとっても一緒です。自分の家族や彼氏が逮捕されたら大変なことになります。なので女性の皆さんにも読んでいただいて万が一何かが起きた時には冷静に対応できるようになって欲しいんですよね。
では、今回の騒動の内容と注意すべきポイントについて詳しく考えてみたいと思います。
痴漢えん罪騒動の現状
最近は疑いをかけられたら線路に飛び降りて逃げるという手段に出る男性も多いようですが、これはこれで「逃げる=やましいことしてるから逃げるんだ」と警察に逮捕する口実を与えてしまいます。
それにそもそも線路に飛び降りる行為も違法です。それが電車の遅延につながれば鉄道会社から巨大な損害賠償を請求される恐れもあります。
「線路に飛び降りるのがベスト」などと堂々と言ってる弁護士いますがこれは嘘つきなので絶対に信じてはいけません。
弁護士だから誰でも法律の専門家で信用していいというのはデタラメです。
刑事訴訟に詳しくない弁護士も世間で話題になっているのでブログ等で色々なことを言ってますが、いい加減なこと言う弁護士もたくさんいますので注意してください。
心配しなくても大丈夫です、逃げなくても逮捕されないで済む方法はあります。
逆に見れば「線路に飛び降りて逃げる」と言うのは警察に逮捕する口実を与えるようなもので非常に危険な行為です。
裁判になった場合にも「やましいことがあるから逃げたんだろ」的に裁判官の印象が悪くなるのでめちゃくちゃ不利になります。
じゃあどうすればいいのか?
次の項目では具体的な注意ポイントを説明します。
痴漢に疑われた時に注意するポイント
注意するポイントを先にまとめるとこんな感じになります。
- 駅舎には行かない(密室はだめ)
- 自分から主張するより相手に主張させる
- 目撃者がいるなら確保する
- 認めれば帰してやると言われても絶対に「やりました」とは言わない
順番に説明しましょう。
先ほど言ったように逃げることは論外なのですが、まず「駅舎には行かない」というのは密室に入ってはいけないということが重要です。
密室に入ってしまうと駅員や警察が違法なことをしてもそれを目撃する人もいませんし、抵抗するとそのまま警察署に連行されることにもつながりますので危険です。
なので駅のホームで「自分はやましいことをしていない。だからここで話がしたい」とキッパリと言い張ることです。なるべく多くの人が見ている場所で話をしましょう。
で、警察が来るまでの間に後で紹介するようなやり方で弁護士と連絡をとって対応策を考える、場合によっては弁護士に来てもらうように整えておけば警察も「この人に無理なことはできないな」と警戒してくれるので有利です。
相手も人間なのでこのへんの心理戦は重要です。「相手に主張させる」ことが大切です。
基本的に駅員も警察も男性のことを「痴漢をした人」と決めつけていますので、自分が「やってない」といくら主張しても聞く耳を持ってくれません。
なので先に被害女性に事件の状況を説明させることです。
例えば、先に「自分は1号車のドアの横に立っていました」と説明すると、相手も「私も1号車のドアの横辺りに立っていました」などと言ってきて話を合わせられてしまいます。
そうではなく、先に相手に状況を説明してもらい、あとから食い違いを指摘するのです。
できれば録音しながらがベストですね。食い違いがあった場合の重要な証拠になりますので。
今ならスマホがありますので録音は簡単ですよね!
必要があれば「繊維鑑定」をしてもらうのも重要です。
目には見えませんが、衣服に触れると多数の繊維片が手や爪に付着することがあります。
これを、ガムテープのような特殊フィルムで採取してもらうのです。刑事ドラマとかでよく見る光景ですよね?
手に付着した繊維片が被害者の着衣の生地と同じ素材であれば、痴漢の動かぬ証拠となるわけです。
一方、繊維片が手から出なかったとなると、触っていないことを裏付ける証拠になります。
なので「繊維鑑定」をさせることも重要です。
この時に「目的者」を確保しておくと心強いです。自分が主張しても無視されることでも目撃者の証言なら警察も聞かざるを得ないです。
それもあって先ほど「密室に入ってはいけない」と言いました。せっかくの目撃者も駅員室まで付いて来てはくれないでしょうし、駅員に入室を阻止されるリスクもあります。
そして、最後の大事なポイントです。
「やりました」とうっかり言ってしまうとそれは「自白」となり刑事裁判でも大きな証拠能力を持って来ますので絶対に言ってはいけません。一旦「自白」を取られるとそれを覆すのは刑事裁判で腕のある弁護士でも極めて難しいです
刑事裁判で有罪になるには基本的には「物的証拠」が必要(だからこそさっきの「繊維鑑定」は意味があります)なのですが、痴漢の場合物的証拠がほとんどないので被害者女性の証言と本人の自白が最大の証拠になってしまいます。
だから警察が「やったと言えば家に帰してやるぞ」と言って来ても絶対に誘いに乗ってはいけません。
自衛策はあるのか?
注意するポイントを先にまとめるとこんな感じになります。
- 出来るだけ車で移動する(交通事故のリスクが今度はありますが…笑)
- 満員電車には乗らない(本当はこれが最強です)
- どうしても乗らざるを得ない時は両手の場所に細心の注意を払う
- なるべく女性には近寄らない
私なんかの場合移動の大半が車ですし、電車を使う場合も満員電車になる時間帯にはまず乗らない生活ができるので「電車に乗らない」という自衛策で行けますが大半の男性にこれは無理ですよね。。。
なので大事なのは電車に乗った時の自分のポジションと両手の位置です。
女性には近寄らないようにするのはすぐ実行できますが、「両手の位置」も重要です。
要は両手がつり革を持っていたり、スマホをいじっていたりすると痴漢をすることが物理的に不可能になるので潔白を証明しやすいということです。両手が自由な状態なのが危険なのです。
とはいえ先ほどの亀戸の事件のようにつり革を持っていても犯人呼ばわりされてしまうことはあります。
ネット上で拾った漫画ですがこの位のポジションを取らないとダメじゃないかという説すらあります。
でもこの姿勢で電車の中にいたら不審者扱いされて別の意味で怪しいですよね。。。
ただつり革につかまっていてスマホをいじっていても痴漢扱いされるとなるとこういう怪しげなポーズで電車に乗るしか方法がなくなって来ているのも事実です。
という位困った状況に男性は置かれています。
保険に入るのも「自衛策」です
こういう世の中の流れからか最近は痴漢えん罪に対応してくれる保険が大人気です。
この保険のメリットは、朝でも夜中でも何かあるとすぐに弁護士が対応してくれるという点です。
もちろんこれで大丈夫だろうとタカをくくってもそこに絶対はありません。
ですが、すぐに弁護士が対応してくれるのであればさっき述べたような状況でも駅員室に行くこともなく、警察が来ても「今弁護士と対応を相談します」と警察をけん制することができますので効果は間違いなくあります。
そして弁護士のアドバイスに従った対応を取れば安心です。
実際に2017年5月にはこの保険の契約者数が22倍になっています。
こういう保険に入っている男性が多数派になってくれば事件が起きた時、駅員や警察も違法な対応はできなくなりますので(後で弁護士に指摘されると不利になる)それだけでも効果があります。
わずかな年会費で危険を回避できるかもしれないのですからどうしても満員電車に乗ることが避けられない男性、あるいはそういう男性が家族や彼氏である女性は保険の加入を考えて損はないと思います。
まとめ
痴漢は女性にとっては安全を脅かすとんでもない連中で、厳罰に処すべきなのは私も同感です。
でも痴漢を捕まえることを優先するあまり、本当は痴漢をやっていない男性を犯人と決めつけてしまうことは大きな間違いだと思います。
最近は「共謀罪」などの議論でも「テロを防ぐためには多少無実の人を捕まえるのも仕方ない」ようなことをテレビで言っている評論家などもいますが、無実の人間が逮捕されるというのは、仮に無罪になっても仕事を失う、多額の裁判費用がかかる等の損失は計り知れません。
無実の人間が罪に問われるようなことは絶対にあってはならないと思います。
女性の皆さんも自分の彼氏や家族が逮捕されたら「痴漢を撲滅するためには犠牲になっても仕方ない」とは絶対に言えませんよね?
なので正しい情報を知ってもらいたくて今回記事にしました。
可能であれば、先に述べた保険に入るなどの自衛策を彼氏や家族と相談してもいいのではないでしょうか?